インターネットによる選挙運動が解禁されて初めての衆院選。候補者がツイッターで発信するネット版「第一声」は、具体的な政策というよりも遊説日程などの告知が大半だった。
2日公示し、1191人が立候補した衆院選。朝日新聞の集計では、少なくとも445人がツイッターアカウントを所有していた。朝日新聞が東北大学の乾・岡崎研究室の協力を得て分析したところ、立候補受け付けが始まった2日午前8時半から3日午前0時までに、298人がツイッターで第一声を上げた。ツイート総数は2215件に及んだ。
実際の選挙戦では、第一声で候補の政策や選挙の争点が語られることが多いが、ツイートでは、事務所での出陣式や街頭演説日程の告知、「頑張ります」といった決意表明などが目立った。脱原発や消費増税反対などを訴える野党候補者もいたが、具体的な政策に踏み込んだ候補者は少なかった。
ソーシャルメディアと選挙に詳しい大阪商業大JGSS研究センターの上ノ原秀晃主任研究員(政治学)は、「昨年の参院選よりも低調という印象だ。全国比例などで有権者数が多い参院選に比べ、小選挙区の衆院選では候補者がターゲットとする有権者数が少なく、効率が悪くなることも影響しているのではないか」と話す。(杉崎慎弥)
朝日新聞デジタル 特集「2014衆院選」http://www.asahi.com/senkyo/sousenkyo47/