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【総選挙2014】#投票する? 争点はアベノミクス? 意見を募集中

  • 朝日新聞デジタル:特集「2014衆院選」
  • 2014年12月5日

「アベノミクス解散であります」。安倍晋三首相は衆院解散後の記者会見で、自らの経済政策を衆院選の争点にあげました。一方で、野党や市民からは、集団的自衛権の行使容認や震災復興などへの取り組みを問う声もあがります。朝日新聞デジタルでは投稿マップを設け、皆さんの意見を募ります。まず、4人に意見を聞きました。あなたは、投票する? 争点はアベノミクス?


投稿を受け付ける特設ページはこちら(朝日新聞デジタル)


朝日新聞デジタルの特集ページ「#投票する?」(http://t.asahi.com/toukoumap)では、みなさんの意見を募集しています。

「投票する/しない」「争点はアベノミクス/アベノミクスじゃない」――。投稿マップとツイッターのハッシュタグ「#投票する?」に意見をお寄せ下さい。自分の意見に近いマス目を選んで、コメントを投稿できます。投稿が集まったマス目は色が濃くなります。ハッシュタグを入れてツイートすると、他のユーザーが見つけやすくなります。

■ブロガー・作家 はあちゅうさん(28)

今回の選挙の争点って何ですか。今の日本にとって何が最も大事な政治課題なのか、分からない。選挙なんてどうでもいい、というのが率直な気持ちです。

でも選挙に行かないとは言いづらい。ツイッターは監視社会的なところがあって、私の場合、5万5千人超のフォロワーがいて、ウソはつけない。白票でいいという人もいますが、政治に意見がないことを表明するために時間を作って投票するって意味はあるのか。けど、公に言えば村八分になる。ムードに押され投票する感じです。

今の政治は「つまんない口だけ男」みたいですよね。調子いいこと言っても、私たちの日常に響かなければ、それはやっていないことと同じ。政府の女性活用だって何も動いていない。

私を含め、若い人は半径5メートルの中でしか物事を考えられないし、政治に関心がある人はほとんどいない。それは大きな責任がないから。子供ができたり、病気になったり、社長として社員という大家族を持てば、変わるかもしれません。

人心をつかむのが政治家なら、政治家ももっとツイッターなどで自由に発言していいと思っている。AKB48の総選挙のように順位付けされれば、主張や性格まで可視化され、政治への関心も生まれると思う。

政治への要望は「若くなって欲しい」ということ。知人に30代の都議がいて、彼と知り合い初めて政治に興味を持った。でも今の仕組みだと若い人は選挙に出にくい。衆院選の立候補に必要な300万円をすぐにためられない。同世代の政治家が増えた時、若い人の目が政治に向くと思います。(聞き手・斉藤佑介)

     ◇

慶応大在学中からカリスマブロガーに。電通などを経てフリーランス。

■ウェブマガジン代表 鈴木耕さん(69)

正直いって、今回の衆院選はまったく投票したくないですね。

アベノミクスの是非について国民に信を問うなんてうそ。本音は、いまやれば何とか勝てると踏んで解散に踏み切ったのでしょう。700億円の支出はムダもいいところです。

選挙を否定しているわけではありません。那覇市の居酒屋で今月、2人のオジーが泡盛を飲みながら、米軍基地を巡って激論を交わしている光景を見ました。基地問題は、沖縄県知事選の大きな争点でした。大切な問題が明確に示されると、住民は自分たちのこととして議論ができるのだと感じました。

僕は20代のころ、ほとんど選挙に行っていません。思いを託せる政党がなかったからです。変わったのは娘2人が生まれてから。チェルノブイリの原発事故が起き、子どもが心配で雨や食べ物の放射能を調べ出した。週刊プレイボーイの編集長時代も、原発問題に紙面を割きました。

出版社を退職してはじめたウェブマガジンで、ネットの力を痛感しています。人前で意見するのをためらっていた人でも政治の話に飛び込める。これが街頭などでのリアルな動きにつながり、社会を動かす原動力になる。心強いです。

僕はこの選挙、大反対だけど、やっぱり行きます。原発再稼働、集団的自衛権の行使容認、特定秘密保護法。問いたいことはたくさんある。安倍首相そのものを争点にして、投票しようと思います。(吉浜織恵)

     ◇

憲法と社会問題を考えるウェブマガジン「マガジン9」代表。ライター。

■ラッパー ダースレイダーさん(37)

争点は政治家ではなく、投票者が各自で決めるものです。抱えている課題も関心もみんな違うし。

僕はクラブ規制に関する風営法改正の活動で、何度も政治家に会いました。同じ政党にいても考え方はそれぞれ。憲法や集団的自衛権のような大枠の話は政党ごとに判断しますが、政治家個々人の活動にも注目するようになりました。

身近な争点としては、子育てや街づくり、意見が違う人とどう向き合うのかも見たい。街宣車で名前を連呼するだけでなく、個人の活動や意見が比較しやすくなるように候補者同士で議論して欲しい。

それをネットで生中継すればいい。対話の場に出ない人は、そういう人だと判断される。

投票率が下がる原因の一つは、違いがわかりづらいからでは。候補者ごとの比較ができれば、選挙への関心も上がると思います。

全部の意見があう人を探すのは無理です。優先順位を決め、より良い人を選ぶしかない。しっかり考えるので大変ですが、候補者はそんなに多くないし、解散がなければ4年に1度。気づかないうちに何かが決まるよりは、自分の声を上げた方が良い。

棄権や白票を「意思表示だ」という人がいます。だけど、その「意思」は誰に届いているんですかね。やっぱり投票することから始まるんです。

千葉県松戸市ではラッパーの市議が誕生しました。仲間内でも「政治は大切だよね」って言ってます。(古田大輔)

     ◇

東京大中退。音楽活動と同時に、クラブ規制問題でも積極的に発信している。

■BNPパリバ証券投資調査本部長 中空麻奈さん

安倍政権は来年10月に決まっていた消費増税を先送りしました。世代間格差を是正するための増税より、アベノミクスで掲げる景気対策の継続を優先させたのです。アベノミクスが成功か失敗か、答えはまだわかりません。でも、その中身を知り、議論することには意味があると思います。

私は証券業界にいるので、選挙では経済の観点が気になります。

注視するのは、景況感を回復する対策です。財政再建を死守したうえで、景気がよくなるためにどんなことをしようとしているか。野党の経済対策もよく比較する必要があります。ただ現状は、集団的自衛権など別のテーマが出てきて、争点はアベノミクスだけでなくなっていると感じます。投票マップで言うと「争点はアベノミクス/そうじゃない」の中間あたりでしょうか。

各党の公約は百花繚乱(ひゃっかりょうらん)。あれもこれも盛り込まれ、違いがわかりづらい。勝つとすべて信認されたようになるのも困りもの。それが嫌で選挙にいかない人も多いと思います。来月の投票まで、まだ時間があります。各党がわかりやすいメッセージを示してくれることを望みます。

     ◇

JPモルガン証券などを経て現職。債券市場の調査が専門。


朝日新聞デジタル 特集「2014衆院選」
http://www.asahi.com/senkyo/sousenkyo47/

著者プロフィール

朝日新聞デジタル:特集「2014衆院選」
あさひしんぶんでじたる

朝日新聞デジタルでは、衆院選を多角的に伝える特集ページを展開しています。「朝日・東大谷口研究室共同調査」では、テーマに応じてあなたの考え方に近い候補者を調べられます。争点は何か、投票に行くか、みんなの意見が一目で分かる投稿マップも用意しました。14日の投開票日には、全選挙区・比例区の開票速報をします。

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