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Session-22企画会議 都知事選候補者へ送る公開質問状 回答まとめ

  • TBSラジオ「荻上チキ・Session-22」 (TBSラジオ)
  • 2014年2月6日

荻上チキです。僕が司会を務めている番組、TBSラジオ「荻上チキ Session–22」では、主な候補者に対して公開質問状を送付しました。実はこの質問状は、2014年1月22日の放送で「都知事選候補者への公開質問状 企画会議」と題し、リスナーから直接「候補者に聞きたいこと」を募集して作成したものです。会議を模した放送中には、慶應義塾大学経済学部教授の土居丈朗さん、ジャーナリストの神保哲生さん、高崎経済大学准教授で哲学者の國分功一郎さん、作家の大野更紗さんのご意見を伺っています。

今回の選挙に限らず、候補者が「今回の争点は○○です」と議題設定することがあります。そのようにして争点を絞ることは、必ずしも悪いことではありません。今回のように、東京都においても原発やエネルギー問題は重要な論点ではあるでしょうし、そもそも「特定の議題に関心を集める手腕」もまた、知事として重要な手腕の一つであるとも言えます。

ただし当然ながら、何を重視して投票したいかは、人によって違います。特定議題の争点化が加速した結果、候補者が、得意分野をアピールしつつ、不得意分野についての発言は控えたり、あるいはメディアの報道が特定議題にばかり集中したりすれば、判断材料が少なくなって不満が残る有権者も出てきます。

そもそも「議題設定」という行為は、候補者に独占される権利ではありません。「この論点でこそ判断したい」と思っている人が、その議題についての意見を候補者に問う。そこで得られた回答をもとに有権者が判断する。あるいは候補者が、もらった質問をうけて政策を再吟味したり、重視する議題のバランスを調整したりする。そうしたフィードバックを重ねることで、より豊かな投票を実現しようとすることも重要です。

もちろん、有権者の全員が全員、聞きたいことを直接ぶつけられるわけではありません。だからこそ選挙の過程では、誰かが「代表質問」して得た回答を、様々なメディアを通してシェアする必要があるわけです。

こうした質問状は、メディアだけに限らず、市民運動やNGO・NPOなどによってもしばしば作成されます。質問主体にとっては、自分たちにとって、最も重視する議題についての意見を確認できるというメリットがあります。候補者にとっても実は、質問状をもらうことによってはじめて、その議論を意識するということもあります。質問がなければ、それこそ「なかった」ことにされる議題もあるでしょう。実際、今回得られた回答を見ても、「あ、この候補者は、ぶっちゃけこの問題について知らなかったな」と思わされるものがあります。誰のどれだとは言いませんが。

また、ご覧いただければわかるように、優勢が伝えられる候補者は、慎重に一般論を述べることで「言質を取らせない」ように努めがちです。一度きりの質問のやりとりだけでなく、それをもとに、公開討論や意見交換会などの様々なやりとりなどにつなげなくてはならないでしょう。

ところで、僕はかねてから、こうして行われた様々なアンケートを、一元化して読めるようなサービスはできないかと考えていました。それぞれの質問主体のウェブサイトに乗るだけでなく、複数の「公開質問状」をまとめて読める機能があればいいな、と。そのやり取りを見るだけでも勉強にもなりますしね。本当は、自分で(synodosで)作ろうと思っていたのですが、今のところ実行に移せていません。そうこうしているうちに、津田大介さんの試み、「ポリタス」が始まりました。今後も、同様の試みが加速することで、「公開質問状への回答まとめ」機能を持つプラットフォームが発展するといいな、と期待しつつ、こうして番組で得た回答をまずはシェアさせてもらおうと思いました。

番組では、オープンな場で意見を募りながら、質問状を作るという試みをしました。また、質問作成に関しては、「ほかのメディアではあまり質問しなそうなこと」を重視しました。一人でも多くの方に、判断の材料として活用していたければ幸いです。

なお、田母神俊雄候補からは、「多数の媒体からアンケートの回答を求められていますが、人手不足のため、多くのアンケートは締め切りを大幅に過ぎ、回答が出来ていない状態です。大変申し訳ありませんが、今回の公開質問状への回答はお断りさせて下さい」とご回答を頂きました。そこで、他媒体に掲載された田母神候補のコメントの中で近い内容のものがある場合は、媒体を明記し下記に掲載しました。


【1】原発、エネルギー問題についてお聞きします

Q1. 都知事として、東京都で最終処分場や中間貯蔵施設を引き受ける可能性はありますか?

◆舛添要一

政府主導で科学的観点から最も有望とされる候補地を検討している状況であるという認識です。当該検討結果を踏まえ判断すべきだと考えます。

◆細川護煕

ない

◆宇都宮健児

どちらでもない

(補足) 放射性廃棄物の最終処分については、地層処分の問題性が指摘され、代替案などの検討がなされているのが現状であり、どのような方法、場所がいいのか定まっておりません。地質学的、水利的条件から、最終処分場を東京都に置くことは困難であるという見解もあり、中間貯蔵施設についても、その規模・機能などの慎重な吟味が必要です。したがって、現時点でこの質問にお答えすることは困難です。まずは今後少しでも放射性廃棄物を出さないよう、すべての原発を再稼働させないことが大事であり、それと並行して処分の方法について、検討を進めていきたいと思います。

◆田母神俊雄

回答なし 

◆家入一真

ない

◆ドクター中松

ない

Q2. エネルギー政策について、東京都としては具体的にどのような政策を実行すべきとお考えでしょうか?

◆舛添要一

3.11の東日本大震災以降、「原発に依存しない社会」づくりは、日本国民の大多数の願いとなっています。その為、太陽光やバイオマスなども含めた再生可能エネルギーを20%活用するということを目標にしたアクションプランを策定すると同時に、エネルギー効率の高い省エネ社会の実現を目指していきます。

◆細川護煕

(1)世界一の省エネルギー都市・東京をつくる 震災以降、すでに東京では、10%の省電力を実現した。原発10基分のピークカットが実現している。世界からの遅れを取り戻し、世界一の省エネルギー都市を目指す。

(2)再生可能エネルギーの先進都市・東京をつくる 東京都の再エネ電力供給目標は2020年に20%だが、現状はわずか4%足らずだ。目標達成実現のために、世界各都市の先進施策を導入する。

(3)中小企業や消費者を保護するための「東電改革」を実行する 先般政府が認定した東京電力の事業計画は、東京電力福島第一原子力発電所の事故のツケを、全て国民・消費者に回すもの。中小企業や消費者の利益を守るために、電力政策を国まかせにするのではなく、東電経営の透明化や電気料金の適正化のために、東京都が株主として積極的に取り組む。

(4)「東京エネルギー戦略会議(仮称)」を創設する 上記に掲げた東京独自のエネルギー政策を実現するために、専門家による「東京エネルギー戦略会議(仮称)」を設置し、中長期のロードマップと具体的な施策づくりを行う。

◆宇都宮健児

「東京都希望エネルギー政策会議」を設けて、内外の専門家・市民・都内事業者から広く意見を聞き、効果的な脱原発・エネルギー政策を立案します。また、「自然エネルギー(再生可能エネルギー)促進条例」と「省エネルギー促進条例」を提案し、自然エネルギーの発電所の普及やエネルギー利用の効率化が進むように、補助金や投資を誘導する施策を立案します。他方で、自然エネルギー発電事業への投資に特化した官民ファンド事業を興し、建物等の所有者と発電事業者等を媒介するプロジェクトを推進するとともに、スマートグリッドや水素燃料電池の活用を進めていきたいと考えています。さらに、国に先駆けて電力事業の自由化の範囲を拡大し、電力コストを下げる努力をします。

◆田母神俊雄

エネルギー政策は一義的には国の責任で進めるべきで、「都民の命を守る」という観点で、緊急事態に備えた再生可能エネルギーの開発や電力調達の多様化を進める。短視眼的に即時原発廃止を求めるような態度はとらない。(1月29日毎日新聞より抜粋)

◆家入一真

東京はあくまで電力の消費地。スマートグリッドの推進などで、電力の大量消費に頼らないスマートシティ・エコ都市東京を実現します。また、電力の供給地である新潟や福島の人々との対話を通じて「脱脱原発」つまり、段階的で現実的な脱原発依存を進めていきます。

◆ドクター中松

19世紀の技術である原発について「脱」も「推進」もいずれも将来の対策がないので無責任。太陽がない時に使えない太陽光発電、風がない時に使えない風力発電等の20世紀の新エネルギーではコンスタントな電力供給は出来ない。ドクター・中松が発明し、既に実用化している原発に代わる「パワーグリッドエナジーストア」「宇宙エネルギー」「インドアジェネレーター」「HOD」などの21世紀の新エネルギーを普及させる。

【2】障害分野、および「生きやすい都づくり」についてお聞きします

Q1. 障害福祉や障害への差別解消について、都として新しい取組みは検討していますか?

◆舛添要一

検討している

◆細川護煕

検討している

◆宇都宮健児

検討している

◆田母神俊雄

回答なし

◆家入一真

検討している

◆ドクター中松

検討している

Q2. 新しい取り組みを検討しているとお答えになった方にお聞きします。インフラのバリアフリー化以外に、システム面などでどのような政策を実行したいですか?

◆舛添要一

障がい者の自立支援の観点から、地域生活への移行や収録支援といった課題に対応した「サービス提供基盤の整備」を検討していくと同時に、パラリンピックの開催を契機とした心のバリアフリー解消に向けた取り組みも検討していきます。

◆細川護煕

障がい者雇用を進めて企業への支援充実など

◆宇都宮健児

障がいのある方本人の参加のもとで、「障がいのある人の権利確保のための条例」(仮称)を制定し、障がいのある人もない人も、ともに生きる東京をめざします。包括的な生活保障システムをつくり、障がいのある人が家族に頼らずとも安心して暮らせるような施策を考えます。地域での生活を支えるための区市町村への財政援助、都独自の所得保障、障がいがあっても仕事の確保、障害者就労支援施設の支援、特別支援学級の拡充などを進めます。

◆田母神俊雄

回答なし

◆家入一真

障がい者雇用の促進。最新のICT技術を活かした在宅勤務制度など、いつでもどこでも働ける環境を整備して身体が不自由な人の雇用を促進します。また、企業が障がい者雇用の制度枠において、心身障がい者より身体障がい者の雇用を重視してしまうことについて、一定の是正措置を考慮します。

◆ドクター中松

障害者のセンシング理論によって、安全にガイドする新発明を実行する。

Q3. 外国人、性的少数者、生活困窮者、ホームレスなど、様々なマイノリティが抱える問題に、いかに取り組んでいきますか?

 

◆舛添要一

外国人、性的少数者、生活困窮者、ホームレス、それぞれのおかれた状況や課題に対し、国の定める対応方針を踏まえたうえで、東京都個別の事情を考慮しながら対応可能な内容を検討していきます。

◆細川護煕

立候補に際して、細川候補は発表した公約の中で、「人々の違いを認識・尊重し、自助・共助・公助で、若者、女性、高齢者、障がい者、子どもたちが生き生きと暮らすまちづくりを率先します。」と述べている。いかなる境遇の方であっても差別なく幸せに暮らすことのできる社会の構築は当然の目標である。ただし、与えられた境遇はそれぞれ違うので統一的な政策論では語れない。

◆宇都宮健児

共通する課題としては、社会的な偏見をなくすこと、雇用・住居などの生活支援などが必要になるでしょう。ただし、一口にマイノリティといっても、それぞれが直面している困難は多様です。個別の対策については、政策集で述べていますので、ウェブでご覧ください。それぞれの抱える問題の実態を都が把握し、それに即した政策が重要です。そのためにも、政策を議論する場に当事者が参加し、声が反映されるようにします。

◆田母神俊雄

回答なし

◆家入一真

少数者も含めたすべての人に「居場所」をつくることを目指します。気軽に立ち寄れる地域センター(仮称)の創設検討や、IT技術やデバイスを用いた24時間体制の交流・相談体系を構築します。外国語やLGBTにも配慮した行政表記を徹底するなど、ユニバーサルデザイン化を東京都から率先して進めていきます。

◆ドクター中松

様々なマイノリティ、それぞれの立場に立って問題解決に取り組む。

【3】住民投票についてお聞きします

Q1. 小平市では昨年、道路建設の是非をめぐって住民投票が行われましたが、

オリンピック・パラリンピックの会場予定地にも環境問題が争点になる可能性があります。住民投票を積極的に活用する意思はありますか?

◆舛添要一

個別の状況を踏まえ判断していきます。

◆細川護煕

ない。可能性を否定しないが、今後の検討課題

◆宇都宮健児

どちらともいえない(下記Q2に理由)

◆田母神俊雄

回答なし

◆家入一真

どちらともいえない

◆ドクター中松

ある

Q2. 住民投票で信を問いたいと思うテーマはありますか?

◆舛添要一

現時点では想定していませんが、今後発生する課題等を踏まえ住民投票の必要性を判断します。

◆細川護煕

原発の是非

◆宇都宮健児

住民投票は政治への住民参加の一つの方法です。しかし、小平市の例でもわかる通り、直接影響を受ける一部の人(道路近くに住んでいる人など)の声が、無関心な多数の人の声にかき消されるケースがあります。環境対策や防災対策を含め、まちづくりにおいては、住民投票だけでなく、計画を決める時から住民の意見を聞き、議論に参加してもらい、その意見を反映させることが必要です。

◆田母神俊雄

回答なし

◆家入一真

民意を問う手段としてはすでに選挙があり、住民投票の結果がそれに相反した場合、どちらが「真の民意」と言えるのか難しい問題が生じます。普段から住民の声が行政に届けられる「オープンガバメント」の取り組みを進め、住民投票のような二項対立を生み出す制度に頼らない仕組みをつくるのが理想です。

◆ドクター中松

東京特区

【4】東京都内の交通インフラについてお聞きします

Q1. 東京メトロと都営地下鉄の統合を推進する意思はありますか?

◆舛添要一

東京オリンピック・パラリンピックの開催に向けて交通機関の利便性の向上を図っていく必要があります。利便性の向上に向けて必要な取り組みとなるかを検証し判断していきます。

◆細川護煕

ある

◆宇都宮健児

ある

◆田母神俊雄

回答なし

◆家入一真

ある

◆ドクター中松

ある

Q2. 猪瀬都政で行われつつあった、24時間運転や新線の建設など、東京都の交通インフラに関して新たな提案があればお聞かせください。

◆舛添要一

東京オリンピック・パラリンピックを踏まえた公共交通機関の利便性の向上は今後も更に推進していく必要があると考えます。スムーズな乗換、路線の相互乗入を推進すると同時に、羽田空港・成田空港からのアクセスの向上等具体的な利便性の向上につながる取り組みを優先的に進めていく必要があると考えています。

◆細川護煕

羽田空港、成田空港と都心のアクセス強化など。24時間運転については社会実験等よく調査のうえ検討する。

◆宇都宮健児

両地下鉄の経営一元化は時間もかかる上に、かなりの費用がかかる可能性があるので、要検討です。サービスは、運賃の一元化と人事の交流などを進めます。交通インフラは、大型開発を抑制して、政府、市区町村と協力して、LRT(低床型の路面電車を中心にした交通システム)の導入や、コミュニティバスを充実させます。自転車道の整備も進めたいです。

◆田母神俊雄

回答なし

◆家入一真

都会のライフスタイルに合わせて、ナイトバスの運行などは引き続き検討を進めていきます。基本は既存の鉄道や道路などの維持・補修につとめつつ、災害用避難道路に必要な幹線は住民の意見を聞きながらしっかりと整備していきます。

◆ドクター中松

旧来のインフラの陳腐化を科学的に解消する。東大で地球システム工学を研究した地震のプロとして首都直下型に耐えるインフラを科学的に構築。

【5】風紀に関する条例・法律について伺います

Q1. 風営法によるダンス営業規制の強化に賛成ですか?反対ですか?

◆舛添要一

産業としてのダンスについては、ダンスのもつ文化としての価値に加え、治安の維持等複合的な観点から検討がなされていくことが望ましいと考えます。

◆細川護煕

慎重に検討

◆宇都宮健児

反対

◆田母神俊雄

回答なし

◆家入一真

反対

◆ドクター中松

反対

Q2. 青少年健全育成条例による表現規制の強化に賛成ですか?反対ですか?

◆舛添要一

青少年の健全な育成を保護することは必要なことであると考えますが、表現の自由は憲法上重要な権利の一つであるため、適切なルールの運用がなされているようにしていくべきであると考えます。

◆細川護煕

慎重に検討

◆宇都宮健児

反対

◆田母神俊雄

回答なし

◆家入一真

反対

◆ドクター中松

反対

Q3. カジノ構想について、進めていくべきとお考えですか?

◆舛添要一

カジノ誘致に伴う経済効果、エンターテインメント性をはじめとしたプラスの可能性と、ギャンブル依存症や青少年への影響などの懸念される負の側面、またそれらへの対応策の有効性などを都民目線で十分に検証し、総合的に判断します。

◆細川護煕

推進しない

◆宇都宮健児

反対

◆田母神俊雄

賛成(1月30日毎日新聞より)

◆家入一真

進めていくべき

◆ドクター中松

湾岸地区にカジノ構想があるようですが、首都直下型地震の際には水びたしとなり、カジノどころではありません。カジノ賛成、反対議論の前に、まずは首都直下型地震に対策を万全に行うことを優先します。

【6】オリンピック・パラリンピック開催に伴う環境整備について伺います

Q1. 築地市場の跡地を東京オリンピック・パラリンピックの際のプレスセンターにするという案もあると聞きますが、築地市場の移転計画は進めていくべきとお考えですか?

◆舛添要一

築地市場移転については、これまで様々な客観的な調査を踏まえ、都議会においてもそのメリット・デメリットの議論がなされた上で決定された事項であり、現時点ではそれを見直すべき新たな要因は発生していないと考えています。

◆細川護煕

進めていくべき

◆宇都宮健児

進めるべきではない。そもそもプレスセンターは2016年オリンピック招致のプランで、現計画ではなくなっています。移転は別の理由で行われようとしていますが、いずれにせよ反対です。

◆田母神俊雄

回答なし

◆家入一真

進めていくべき

◆ドクター中松

進めるべきではない

Q2. 今後ますます、多くの外国人が訪問することが予想される中、公共施設やレストラン・宿泊施設などでの各国語表記への対応や、ハラル・フードなどへの対応など、特に取り組むべきと考えているテーマがあれば教えてください。

◆舛添要一

「おもてなし」の心が伝わるように、標識の外国語表記等を含めた外国人が快適に過ごせる受入環境の整備に加え、滞在中も安心できるように、外国人向けの医療サービスの充実や外国人への防災情報伝達について取り組んでいきます。

◆細川護煕

公共施設については都が進めるべきだが、民間施設についてはそれぞれの立場で判断。ハラル・フードに特定することなく、安全な食の提供については都として一定の基準を設けたい。

◆宇都宮健児

外国語の表記や、多文化理解の推進などは、個々人で難しい部分も多いです。都での啓発や商業者向けの学習会、在住外国人を招いた意見交換会、区市町村との協力などができると思います。

◆田母神俊雄

回答なし

◆家入一真

東京都のWi-Fi環境の整備です。東京都のWi-Fi環境は先進国はもちろんアジアの首都レベルと比較しても遅れています。外国人観光客が快適に過ごせるようになるため、無料Wi-Fi環境の整備を積極的に進めます。

◆ドクター中松

オリンピックは国際公約のため、必ず成功させる。外国語を使うことが国際化なのではなく、自国である日本の文化を海外からのお客様に正しく伝え、おもてなしをすることが国際化なのであるという大方針を徹底し、実行する。

【7】多摩地区で急速に進む高齢化について伺います

Q1. 多摩地区で今後、急激な高齢化が進むことが予想されますが、どのような対応をお考えですか?

◆舛添要一

三多摩地区担当の副知事を設置した上で、様々なライフスタイルに対応できる社会保障を実現していきます。具体的には、未活用の「都有地を活用」した介護老人保健施設(老健)、特別養護老人ホーム(特養)を増設する一方、住み慣れた地域や自宅で安心して老後暮らすことができるように地域全体が一体となってコミュニティ力を高め高齢者を支える「包括的なケア」の仕組みを整備します。また、「70歳現役の東京」を掲げ、求人発掘・職業紹介の促進、ソーシャル活動の創出等を進め就業環境を整備します。

◆細川護煕

一人暮らしの高齢者が孤独死しない助け合いのシステムをつくる。多摩地区に限らず、高齢化は日本の多くの地域に共通する課題。各種福祉施設の充実はもちろんだが、高齢者が働ける環境を整える。年配の方ができるだけ現役でいられることが重要。

◆宇都宮健児

まず、人口減と少子高齢化は、全国的な現象です。70年代ごろに多摩地区に流入した世代の高齢化が進んでいますが、都心の過密化の進行を避け、子育て世代が多摩地区に住みやすくなるよう、都全体で世代のバランスを取ることが望ましいです。そのため、ソフト面、ハード面の地域的偏りをなくしていきたいと思います。具体例としては、多摩ニュータウンなどの古い団地のリフォームを進め、若い世代が入りやすくすることが考えられます。

◆田母神俊雄

(高齢化対策については)「都民の命を守る」を最優先に、テロや首都直下型地震に備えた危機管理体制、高齢者に優しい医療体制の構築。多摩地区等に高齢者が安心して暮らせる「太陽の街」を開発、インフラの積極行進等で「東京強靭化」を図る。(毎日新聞1月30日より抜粋)

◆家入一真

高齢者がひとりにならない「居場所」つくりを推進します。例えば若者のボランティアが高齢者にインターネットを教える仕組みや施設を検討し、いつでもどこでも連絡が取れる体制を講じます。多摩地区でもWi-Fi環境の整備をしっかりと進めます。

◆ドクター中松

高齢者の長い経験を社会の宝として尊重することにより、高齢者を孤立させない。若者に体験を伝えるという役割をになって頂くことにより、その過程で自らの脳を刺激し、老化を予防する。親子関係を親密にする。私は85才で、私の研究所の営業部長も90才を超えていますが、元気に活躍しています。

【8】警視庁での取り調べ可視化について伺います

Q1. 警視庁における取り調べの可視化や情報開示について、推進する意思はありますか。

◆舛添要一

国の定める方針にそって必要な対応を検討していきます。

◆細川護煕

ある

◆宇都宮健児

ある

◆田母神俊雄

回答なし

◆家入一真

ある

◆ドクター中松

ある

Q2. 2013年1月15日、イスラム教徒であることを理由に行われた公安捜査で、取り調べ資料が流出して裁判となり、東京都に9000万円の賠償命令が出ました。この判決を受けてどのように感じ、どういった対策が必要だとお考えでしょうか? 対応など、特に取り組むべきと考えているテーマがあれば教えてください。

◆舛添要一

訴状で詳細内容を確認したうえで、対応が必要であれば検討します。

◆細川護煕

個別の事案について答える立場にない。

◆宇都宮健児

イスラム教徒だというだけで特定の人びとが警察の捜査対象になったことは、信教の自由に反します。公権力の行使は憲法の理念に基づいて行われるべきで、こうしたことが二度と起きないよう対策を講じる必要があると考えています。警視庁の取り調べの可視化も含め、重要な課題として検討していきたいと思います。

◆田母神俊雄

回答なし

◆家入一真

警視庁の情報管理に対する遵法意識を見直すのはもちろんのこと、ほとんどが紙ベースで管理されている情報管理体制を徹底的に見直し、警視庁・警察署・交番のICT化を徹底的に進めることで情報に対する意識を高め、情報漏えいを防ぎます。

◆ドクター中松

日本は「情報」の価値についての認識が弱いため、情報の取り扱いが不慣れである。ビジネスインテリジェンスを強化する。

以上

著者プロフィール

TBSラジオ「荻上チキ・Session-22」
てぃーびーえすらじお・おぎうえちき・せっしょん22

TBSラジオ

出演:荻上チキ/南部広美 月~木曜日 22時00分~24時55分 / 金曜日 22時00分~23時55分 様々な形でのリスナーの皆さんとコラボレーションしながら、批判=ダメ出しだけでなく、ポジティブな提案につなげる「ポジ出し」の精神を大事に、テーマやニュースに合わせて「探究モード」、「バトルモード」、「わいわいモード」などなど柔軟に形式を変化させながら、番組を作って行きます。

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