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宇都宮けんじ候補 最後の訴え 書き起こし

  • ポリタス編集部
  • 2014年2月8日
photo:【東京都知事選挙】宇都宮けんじ氏 街頭最後の訴え 生中継

2月8日に新宿駅西口前で行われた最後の訴えの書き起こしです。

ニコニコ生放送:http://live.nicovideo.jp/watch/lv168388990


新宿西口のみなさんこんばんは。東京都知事候補の宇都宮健児です。今までのみなさんの応援演説を聞きながら、大変胸が熱くなりました。ありがたい応援です。稲嶺さんのメッセージ、大変ありがたいです。大島の避難者の方、大変ありがたいです。

さらにこの雪の中、寒い中、集まっていただいたみなさんの心、大変ありがたいです。この17日間の選挙戦、とうとう最後の日を迎えました。ここまで戦ってこれたのも、私を支える、選対のボランティアのみなさん、多くの市民のみなさん、多くの労働組合のみなさん、さらには政党のみなさんのおかげであると改めて感謝しております。ありがとう。

今日は20年ぶりの東京の大雪らしいです。私はこの雪の降る中で、ふと浮かんだ言葉があります。それは新島襄さんの言葉なんです。NHKの大河ドラマの『八重の桜』の八重さんの旦那さんです。同志社大学を作った新島襄はこのように言ってます。「真理は寒梅の似し 敢えて風雪を侵して花開く」。こういう言葉を言ってます。これは実は私が同志社大学の系統の高校で講演をした時、そこの校長先生が贈ってくれた言葉です。私の活動、サラ金・クレジットの被害者の救済の活動は、新島襄さんとよく似ているということです。そしてその言葉が書かれていました。

寒梅、今咲いています。寒梅は風や雪に逆らって咲く。それは真実と似ている。正しいことっていうのは、簡単には達成できないけど、雨や雪に逆らって、打たれて、その中で正しいものを掴み取ることができる、そういうことだろうと思います。この雪の中で、選挙戦を行える、そういうことは、こういう雪の中でも、戦って、そして勝利が獲得できる、新しい社会が築ける、そういうことを言ってるんだろうと思っております。この雪の中でこそ、私たちは熱く燃え上がらなきゃダメです。この雪の中でこそ、闘志を燃やさなきゃダメです。そうしてこそ、はじめて勝利が獲得できるんです。はじめて真理が獲得できるんです。そのように思いまして、ふとその言葉を今、思い出した次第です。

この選挙戦は1%の富裕層のための都政から、99%の都民のための都政を確立するための選挙だと考えております。都民の手に都政を取り返す選挙です。14年間続いてきた石原都政・猪瀬都政を根本的に変える、根本的に変えていく選挙だと考えております。また安倍政権の暴走にストップをかける、戦争の道ではなく、平和憲法を守り、平和のもとで暮らす。そういう社会を作る、そのための選挙だと考えております。

この選挙は選挙権のある人だけが主人公ではないと考えております。私たちは先週の日曜日、若いお父さんお母さんたちと一緒に、ベビーカーの練り歩き、デモ行進をやりました。小さなお子さんと銀座の練り歩きに参加してまいりました。実は私はそこに参加した小さな子どもたちこそ、この選挙の本当の主人公ではないかと考えております。

私たちは子どもたちの未来のために、貧困のない社会を作る必要があります。子どもたちの未来のために、原発のない社会を作る必要があります。子どもたちの未来のためにこそ、平和憲法を守り、戦争に反対する必要があります。子どもたちの未来のためにこそ、環境、緑を守る必要があります。子どもたちの未来のためにこそ、保育と教育を守る必要があります。子どもたちの未来のためにこそ、民主主義を守る必要があります。

今回の選挙は新しい政治をはじめる歴史的な、第一歩になる選挙だと考えております。市民の力で、そして市民と労働組合、政党が連帯した力で、新しい政治が始められるかどうか、それが問われております。このような取り組みは過去の歴史でも、最初の取り組みだったんではないかと考えております。

そして都知事の候補者は著名人や名前・知名度がある候補ではない、そういう候補を頼っていては、本当の民主主義が育たないんです。運動の中でこそ、スターを作り出さなきゃダメです。市民運動の中で候補者を出して、そして候補者を当選できる力が、日本の市民運動は蓄積しなきゃダメなんです。そうでなければ社会は根本的に変わらないんです。民主主義を取り戻すのは、市民運動の中から本当のリーダーを押し出して、都知事にして、国会議員にして、そういう政治を作り上げないと、根本的な社会の転換はありません。その最初の選挙が、今回の都知事選挙だと考えております。

東京は変わっていけるかどうか、東京都政で本当に民主主義が確立できるかどうか、これが問われております。都政の手に、都民の手に、都政を取り戻すかどうか、これが問われております。そしてこの都政の手に、都民の手に、都政を取り戻す、民主主義を取り戻す、この可能性は出てきてるんです。これまでの17日間の戦いで、私は確かな手応えを感じております。運動の広がりを感じております。都民のみなさんの自覚を感じております。これまでの選挙とは違う手応えを感じております。市民が少しづつ成長してきているのを感じております。東京を変えていきましょう。東京から初めましょう。東京が変われば、日本が変わるんです。

東京の新しい政治は日本の新しい政治のはじまりです。市民が主導権を持てる時期が来たんです。私たちひとりひとりは微力であっても、決して無力ではない。そのことを学んでいるんです。ひとりひとりがつながれば、微力であっても、少しづつ大きな力になります。微力が集まって、大きな力になれば、社会が変えることができる、ひとりひとりのちからで社会を変えることができるんだ、そういうことを経験できる最初のチャンスです。このことを学べば、私は急速に日本の市民運動が変わっていくと考えております。

市民運動が広がれば、政権を変えることができます。安倍政権をぶっ倒すことができるんです。そのためには私たちはひとりひとりの力、ひとりひとりの意欲をつなげる能力を保つ必要があります。しなやかな能力です。意見の違う人とも話し合ってつながる能力が必要です。さまざまな団体をつなげる能力が必要なんです。しなやかさが必要です。分裂に分裂を重ねてはダメです。イデオロギーや政治的立場を乗り越えてつながる能力が今求められております。そういう市民運動、市民の力は私は着実に育ってきていると感じております。

これはひとつの革命なんです。新しい革命です。新しい政治を作り出す運動、市民運動が、新しい政治を作り出しつつあります。そのことが問われているのが今回の選挙だと考えております。私はその市民の力を信じたいと思います。都民のみなさんの力を信じたいと考えております。そのためにも、なんとしてでも、明日の選挙を勝ち抜かなきゃならないと思っております。我々の力を示すときなんです。そして我々の力を示すのは、未来の大人、今、小さな子どもたちのためです。将来の主人公のためです。この子どもたちがすくすくと育って、そしてすくすくと学んで、そして安心して教育が受けられる、安心して働ける、そして家庭を持てる、そして幸せな生活を送れる。私はこの東京がお年寄りも若者も、そして障害のある人もない人も、女性も男性も、誰もが希望を持って生きられる、そういう東京を作りたい。そのためにはまず明日の選挙を勝たなくてはいけないです。ぜひこれからお帰りになったら、もう一回り二回り、声をかけてください。支持者を広げてください。そこまで来ていると思います。私も今日12時まで全力をあげて頑張りぬきたいと思います。

もう一度最後にお話しします。稲嶺さんから先ほどのような素晴らしい応援のメッセージをいただきました。沖縄はお金の力に屈服しなかったです。お金で魂を売らなかったんです。稲嶺さんは圧勝しました。この沖縄県民の意志、名護市民の意思を、また安倍政権は踏みにじって、辺野古移転を強行しようとしてるんです。稲嶺さんはぜひともこれを止めるためにも、宇都宮に勝ってほしいと訴えております。応援をしております。これに答えようではありませんか。明日勝って、沖縄にそういう報告をしようではありませんか。そして新しい政治を作りましょう。

私はみなさんと一緒に新しい歴史を作れる、そういう瞬間に立ち会えることを大変嬉しく思っております。そのためにはもうひと踏ん張りです。歴史を作りましょう。歴史的な戦いはもう一歩です。最後まで頑張りましょう。ありがとうございました。寒い中ありがとうございました。雪のなか、風邪引かないようにしてください。ありがとうございました。ありがとうございました。歴史を作りましょう。我々の力を示しましょう。

著者プロフィール

ポリタス編集部
ぽりたすへんしゅうぶ

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