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【都知事選2016】上杉隆候補 政見放送 書き起こし

  • ポリタス編集部
  • 2016年7月27日

7月26日にNHK総合で放送された上杉隆候補の政見放送の書き起こしです。


東京都知事候補者、無所属、上杉隆、48歳。福岡生まれ、東京育ち。都立広尾高校を奨学金で卒業後、都留文科大学卒。ジャーナリスト、自由報道協会創設者。

では、上杉隆さんの政見放送です。

上杉隆です。今回、東京都知事選に立候補した理由をお話しさせてください。

私はサラリーマンの家庭で生まれ育ち、東京新宿で育ちました。小学校低学年のときに、父が急病で人工透析をはじめるということになりまして、一家の生活が一変しました。それまで普通の暮らしだったのですが、新宿の都営アパートに引っ越さなくてはいけないという状況になりました。ただ、都営アパートに引っ越したおかげで、一家の暮らしはどうにか保つようなことができたわけですが、その後、さらに父は入院、会社を一時辞めるということになりました。そのとき、生活保護、これが受給され、何とか食いつないだということがあります。弟や妹、そして何といっても母も含めて、一家自体がほんとうに苦しい時期でした。

その後、中学校を卒業した私は、生活費を自ら稼いで、東京都立高校のほうに通うことになります。都立高校に行くにあたっては、都の奨学金をいただきました。その都の奨学金を受け、高校卒業し、そして地方の大学に行って、いま現在の私自身があると、こういうわけです。

東京都に恩返しをしたい。この気持ちはずっと働いててもありました。

その後、アメリカのニューヨーク・タイムズという新聞社で働き、17年間、今年の春までジャーナリストとしてさまざまな問題を追及してきました。特に、都政に関しては石原慎太郎都知事が誕生した17年前、『石原慎太郎「5人の参謀」』という本を書かせていただき、さまざまな問題点を知ることができた、こういうふうに自負しております。

そのニューヨーク・タイムズを辞め、ジャーナリストを辞めるときに、タイムズの先輩たちはこう言ったんです。「ジャーナリズムで得たものは、ジャーナリズムにきちんとお返ししろ」。私自身は、この17年間、多様な言論空間を作るために、ずっとそういうことをやってきました。東京都都庁内にある記者クラブ、これも17年前に石原さんと一緒に開放したと、こういうようなこともあります。

そのなかで、新しく48歳になった今年、どういうことが、新しいことができるのか、考えたところ、社会貢献、何かをしよう、そこに東京というものがあったんです。東京都へ恩返しをしたい。東京都知事選が始まり、さまざまな候補者の名前が出ました。でも、おかしいじゃないですか。何党の推薦だ、あるいは統一候補だ。東京のことを思ってる人はほんとうにいるんだろうか。

この疑問が、もっと東京のことをきちんと考える人いないのか、いないんだったら、私自身がこれを訴えよう。そして、東京で知っている問題点、そして私はわかっています。財源はどこにあるのか。どこに隠されているのか。どうして高齢者の問題が進まないのか。子どもの待機児童もそうです。70%の確率で起こる首都直下型地震、どうして東京都はその死者数を9700人と言うのか。なぜ政治が死者をあらかじめ定義しているのか。おかしいではないか。すべて待機児童も、待機高齢者も、死傷者もゼロにできるんです。その財源も方法論も知っています。私はそこに恩返ししたい。こういうふうに思っています。

とにかく、東京は世界の中心地という、そういうような文化も担っています。そういう東京に対して、いま、党派を争っている場合じゃないんです。東京は自民党のものでもない。東京は民進党のものでもないし、かといって共産党のものでも、公明党のものでもありません。東京は都民のものです。

この東京の都民のためにほんとうに何をすればいいか。まだ間に合います。4年後のオリンピックも含めて、高齢者問題もまだ間に合います。財源もあります。私はこれを何とか訴え、そして実現したい。

人様にお願いするときにまず自分から。私は公約の、そのゼロとして、自分自身の知事給与をゼロにすることをお約束します。全額返上。1ヶ月145万6000円の知事給与、年間2600万円を1期4年、1億円をお返しします。その代わり、4年間の知事職で「上杉よくやったな」「上杉やるじゃん」こういうようなことでお認めいただいたら、2期目からは給料を頂戴いたします。

東京はいまや党派で争っている時期ではありません。団結して、東京の問題点を解決するときです。ぜひ、皆さん、私は方法論がわかっています。一緒に東京を助けましょう。

著者プロフィール

ポリタス編集部
ぽりたすへんしゅうぶ

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