沖縄県知事選2014に立候補した4名のウェブで読める政策集をまとめてみました。
◆選挙公報
選挙区内で配布される選挙管理委員会発行の選挙公報が下記の沖縄県庁のウェブサイト上で読めるようになっています。
沖縄県知事選挙 選挙公報(沖縄県庁)
◆候補者ウェブサイト掲載の政策集
下地ミキオ
photo:【沖縄県知事選2014】下地ミキオ氏 街頭演説第一声 生中継(ニコニコ生放送)より
- 公式ウェブサイト:http://www.mikio.gr.jp/
- 政策解説:http://restart-okinawa.jp/policy
- 第一声動画:http://live.nicovideo.jp/watch/lv198223938
「ミキオプロジェクト 〜沖縄の未来創造政策〜」と名付けられた下地候補の政策。最大のテーマは「所得格差の是正」とし、所得格差をなくすことが基地問題など、沖縄の社会構造の変化につながるとしています。
米軍普天間基地の辺野古移転については、移転問題に特化した県民投票を実施、その結果をもって日米両政府と交渉するとしています。普天間移転問題に対する下地候補の考えは政策資料からは読み取れません。
喜納昌吉
photo:【沖縄県知事選2014】喜納昌吉氏 街頭演説第一声 生中継(ニコニコ生放送)より
- 公式ウェブサイト:http://kinaokinawa.ti-da.net/
- 政策解説:http://kinaokinawa.ti-da.net/e6900815.html
- 第一声動画:http://live.nicovideo.jp/watch/lv198063720
喜納候補の政策は「辺野古埋め立て承認の取り消し」「『一国二制度』を沖縄で実現!」「沖縄から国境をなくしていく」という3つの柱からなっており、「ヤマトとの1時間の時差」や「ベーシックインカムを導入」、「外交部を設け、大使を置く」などの、国政に近い論点についての政策が掲げられています。また現役ミュージシャンという立場を活かし、文化政策の割合が多いのも特徴です。
米軍普天間基地問題に関しては、新知事が辺野古埋め立ての承認を取り消す、あるいは撤回することで平和的合法的に止めるという方針を示しています。
個人のウェブサイトを持たず、自身の後援会のブログで情報を発信する喜納候補ですが、各エントリーには適切なタグが付けられており、情報も網羅されているので、必要な情報にアクセスしやすくなっています。
オナガ雄志
photo:【沖縄県知事選2014】オナガ雄志氏 街頭演説第一声 生中継(ニコニコ生放送)より
- 公式ウェブサイト:http://onagatakeshi.jp/
- 政策解説:http://onagatakeshi.jp/policies/this_time_policies
- 第一声動画:http://live.nicovideo.jp/watch/lv198186429
「オナガ雄志 ひやみかち!」と題されたオナガ候補の政策集。「ひやみかち」とは沖縄の言葉で「目を覚まそう」「気合を入れよう」という意味と言われています。「県知事選出馬にあたっての基本的な認識」でベースとなる考えを示し、その上で3つの「基本政策」と、15の「実施政策」を示しています。
米軍普天間基地問題に関しては「建白書の精神に基づき、普天間基地の閉鎖・撤去、辺野古新基地の建設・オスプレイ配備に断固反対」とのスタンスを示しています。
オナガ候補の政策を読むと出てくるキーワードとして「建白書」があります。ここでいう建白書とはオスプレイ配備撤回や普天間基地の県内移設断念を求める沖縄の全41市町村の首長が署名し、安倍総理大臣ら日本政府に対して提出された文書のことなのですが、オナガ候補のウェブサイトにこのような説明はありません。
なかいま弘多
photo:【沖縄県知事選2014】なかいま弘多氏 街頭演説第一声 生中継(ニコニコ生放送)より
- 公式ウェブサイト:http://www.nakaimavision.com/
- 政策解説:http://www.nakaimavision.com/vision.html
- 第一声動画:http://live.nicovideo.jp/watch/lv198186460
なかいま候補の政策集のタイトルは「沖縄21世紀ビジョンの実現を加速する なかいまビジョン」。「沖縄21世紀ビジョン」とは沖縄県が2010年にまとめた、2030年の沖縄の姿を描いた基本構想のことで、これを行政のトップとしてまとめたのは、現知事でもあるなかいま候補自身です。その「沖縄21世紀ビジョン」をベースに作られたのが、なかいま候補の公約である「なかいまビジョン」で、成長を遂げる沖縄経済や県民生活の流れを止めるな、というのが主な主張です。
米軍普天間基地問題に関しては、普天間基地を「世界一危険」とし、先送りせず解決を目指すとしています。同時に「(普天間基地の)実現手段の無い『即時閉鎖撤去』は県民に対して無責任」としています。「辺野古へ移転」とは明記されていませんが、実質的には普天間基地の辺野古移転を進めるということでしょう。
公約の概要はウェブサイト上で読むことができますが、詳細はPDFと電子ブックビューアでしか読むことができません。これも点字ブラウザや読み上げ機能を使っている人は読むことができません。
◆政策を比較する
ここまでウェブサイトを通して各候補の政策・公約を見てきましたが、それぞれの政策の比較や、候補が自身で表明していない論点については、地元紙が取材し、記事にまとめています。沖縄タイムスは特集ページを作成し、ウェブで読めるようになっています。
沖縄県知事選挙2014に関するニュース(沖縄タイムス+プラス)
琉球新報は各候補の政策比較記事を紙面で展開しているものの、ウェブサイトでは読むことができません。下記のブログからその一端を知ることができます。
誰を選べばよいか? 沖縄県知事選(地元紙で識るオキナワ パート2)