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【衆院選2017】支持政党なし 政見放送 書き起こし

  • ポリタス編集部
  • 2017年10月18日

2017年10月17日にTBSテレビで放送された支持政党なしの衆議院比例代表選出議員選挙政見放送の書き起こしです。


支持政党なしの政見放送です。お話は、代表・佐野秀光さんと、フリーアナウンサーの宇都宮愛さんです。

佐野:支持政党なし、代表の佐野秀光でございます。

宇都宮:フリーアナウンサーの宇都宮愛でございます。昨年の参議院議員選挙、比例代表と選挙区、計10名の候補者を擁立して挑戦した支持政党なしは、比例区、選挙区あわせまして、80万票近くの得票を得ながら、議席獲得まであと一歩という結果でした。佐野さん、惜しかったですね。

佐野:はい、たしかに議席は獲得できませんでしたが、全国の有権者の皆様方に支持政党なしという選択肢を示すことができたことは、とても良かったと思っております。また、支持政党なしへ投票いただきました方々には、いままでは届かなかった「支持政党がない」という人の声が数字として表せましたので、意義があったのではないかと思っております。

宇都宮:ところで、支持政党なしという政党名に驚かれた人も多いと思うのですが、佐野さん、これはどうしてこのような名前をつけられたのでしょう。

佐野:はい、みなさん、この支持政党なしという選択肢が欲しくなかったでしょうか。私たちが新聞やテレビでよく目にする政党支持率の世論調査などで、普段もっとも多いのは支持政党なしという方々ではないでしょうか。ところが、いままでは選挙になるとその支持政党のない方々の投票先がありませんでした。

宇都宮:よく選挙で民意を問うなどと言われますが、支持政党なしという民意をダイレクトに反映できる受け皿が必要だということですよね。

佐野:はい、支持政党なしという選択肢があってこそ、選挙で民意が忠実に反映できる。そのような思いで、私は支持政党なしという名の政党を立ち上げました。宇都宮さん、今まで選挙公約を信じて投票した政党に裏切られたとか、世間のムードに流されて投票した政党が、まったくの期待外れでがっかりしたなどということはなかったでしょうか。

宇都宮:たしかに。というか、いつもそんな思いをしてきました。大切な権利である選挙権。選挙には行かなければならないとは思っていても、投票したい政党がないという声なども世代を問わず多くの方からよく耳にしますね。投票したい政党がないのに、選挙に行けと言われても困りますよね。

佐野:そうですね。投票したい政党がないからといって、投票用紙にただ「なし」とか何も書かないで白票で出しますと、それらはすべて無効票として処理されてしまいます。また、選挙自体を棄権しても同じことです。それが支持政党のない有権者によるせめてもの抵抗の意思表示だとしても、それは結果として自分が支持をしない政党を有利にしてしまうという皮肉な結果を導いてしまいます

宇都宮:要するに、支持したい政党がない人の意志が無視されているということですよね。

佐野:そうなんです。まさに多くの国民が支持したい政党がないと訴えているにも関わらず、無視されているということなんですね。

宇都宮:たしかに、選挙を棄権したり、無効票を投じたりしても、支持政党のない国民の民意は国政に伝えられませんね。

佐野:そうなんです。いまの選挙制度では選挙制度のない方々の声は、国会に届きません。私はこれではいけないと思い、だからこそ、支持政党なしという最大多数の国民の民意を代表するために、この政党をつくりました。

宇都宮:たしかに、いまの選挙で一番欲しいのは支持政党なしという選択肢かもしれませんね。ところで、選挙というのは普通、公約というのがありますよね。それぞれの政党が政策を掲げて、それを実現させることを国民に約束する、その上で支持を訴えて戦うものですが、支持政党を持たない国民の思いもまた、多種多様です。支持政党なしが打ち出す政策、公約というのはいったいどのようなものでしょうか。

佐野:はい、安心してください。支持政党なしには、あえてあらかじめ決められた政策などはありません。

宇都宮:えっ、それはいったいどういうことでしょう。

佐野:もともと十人十色の考えがあるなかで、皆様方の思いを忠実に代弁できるような政党などはあるはずがないと思っております。たとえば、ある政党の政策が10個あった場合、自分は7つに賛成で3つは反対だとしても、その政党に投票した以上は、反対の部分にも同意したことになってしまいます。その政党に一括してすべてを任せたつもりはないのに、結果としてすべてをお任せしたことになってしまいます。

宇都宮:そうですね。普通の政党というのは、あらかじめ政策があって、それを選挙で公約として掲げますよね。

佐野:そこが支持政党なしは普通の政党とはまったく違うところなんです。国会に出される様々な法案に対しては、個別に支持政党なしのホームページ上で皆様方に賛否を募り、賛成が多数であれば賛成、反対が多数であれば反対にと、皆様方の文字通り使者として議決権を行使に行く。そう考えております。既に法案の賛否参加システムは支持政党なしのホームページ上で公開しております。この選挙で議席を獲得した暁には、早速総理大臣指名選挙にも皆様方にインターネットを通じて投票に参加していただくつもりでございます。

宇都宮:ということは、支持政党なしのホームページにアクセスして、それぞれの法案に対して賛否を投じると、国会の議決に活かしてくださったり、総理大臣指名選挙にも自分の意思表示ができるということですよね。なんだか現代版の伝書鳩みたいですね。

佐野:まさに伝書鳩なんです。さらに伝書鳩だけではなく、時代の流れが速いなかで移り変わる民意をその時々に応じて、個人個人が様々な法案に対して意思表示をできるのが支持政党なしということになります。だからこそ、支持政党なしでは、あらかじめ決めた政策などはあえて持ちません。

宇都宮:なるほど、最初は政策なしというのに私も耳を疑いました。そのような支持政党のない方々すべての思いを受け止めるためにも、支持政党なしには、党としてあらかじめ決めた政策などはあえてないということになるのですね。

佐野:そのとおりでございます。

宇都宮:まさに画期的な方法ですね。日本の政治が根本から変わりそうですね。

佐野:はい、変えられると思っております。支持政党なしが仮に一定の勢力を保持できれば、国民の皆様方がパソコンやスマホなどを経由して、その時々の民意の在り処を明らかにでき、法案の成立を左右できるようになります。まさに支持政党なしは、日本の政治のあり方を根底からひっくり返すことができると思っております。

宇都宮:なんだか支持政党なしって、いままでの政党などとはまったく別物なんですね。本当に革命的でワクワクするようなお話です。では、佐野さんから最後に一言、お願いいたします。

佐野:この度の総選挙では、排除とか踏み絵などという言葉を耳にしたり、政権選択選挙などと言われておりますが、支持政党なしには一切関係ない話です。ぜひ、比例代表においては支持する政党がある方は支持される政党名を、そして支持する政党がないという方はその心の思いを支持政党なし、もしくは支持なしと書いて、いままで選挙では伝えられなかった支持政党のない方々の心の本当の思いを積極的に数字で国政に表していきましょう。支持政党なしはいままでの政治のあり方を根底からひっくり返し、ネットを通じて誰もが国会の議決に参加できるというまったく新しい挑戦をしてまいります。ありがとうございました。

支持政党なしの政見放送でした。

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ポリタス編集部
ぽりたすへんしゅうぶ

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