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【衆院選2017】社会民主党 政見放送 書き起こし

  • ポリタス編集部
  • 2017年10月17日

2017年10月16日にNHK総合で放送された社会民主党の衆議院比例代表選出議員選挙政見放送の書き起こしです。


社会民主党の政見放送です。お話は、社民党党首・吉田忠智さんと、東京都港区議会議員の阿部浩子さんです。

吉田:皆さん、こんにちは。社民党党首、吉田忠智です。

阿部:こんにちは、東京都港区議会議員の阿部浩子です。さて、吉田党首。今度の選挙は、暴走を続ける与党、それを補完する改憲勢力、そして憲法を守ろうという私たち、この三者の戦いとなっています。党首はどのようにお考えですか。

吉田:はい、今回の選挙はこの暴走政治を続けさせるのかどうか。また大企業・富裕層優遇の政治を許すのかどうか。そして、戦争する国に進むのか。憲法を活かす政治へと切り替えるのか。こうしたことを問う選挙です。暴走政治に終止符を打つ絶好のチャンスであり、社民党は全力で戦います。

阿部:この選挙で社民党が掲げているスローガン、有権者の皆さんに一番に訴えていることはなんですか。

吉田:はい、「憲法を活かす政治」です。憲法は本来、国民が政治権力を縛り、個人の自由や権利を保障するものです。しかしいま、憲法の条文が軽んじられ、現実との乖離がますます進んでいます。憲法25条は、健康で文化的な生活を営む権利です。しかし働く人たちの約4割、2000万人が非正規雇用。そして、大半が年収200万円以下。これで本当に憲法が守られているか。ここが大きな問題だと考えています。

阿部:社民党は今回の選挙で4つの重点政策を掲げています。「くらし」、「ひと」、「地域」、「いのち」です。1つ1つ、具体的にお聞きします。まずはじめに、「くらし」の充実についてです。アベノミクスや景気についてどうお考えですか。

吉田:アベノミクスは失敗。庶民にとって成果はゼロです。雇用が改善したと言われますが、実際増えたのは非正規雇用でした。景気は戦後三番目と言いますが、国民の多くが実感していません。成果というなら、なぜ格差と貧困が広がっているのか。ここが問題です。結局アベノミクスは大企業や投資家の利益優先政策です。社民党は、家計を温め地域や中小企業を元気にする政策へ転換します。

阿部:やはり、景気には個人消費の回復が大切だと思います。ところで、消費税についてはどうお考えですか。

吉田:はい。社民党は10%に反対です。財源について聞かれますが、法人税引き上げと、大企業や富裕層への課税強化。そして、不公平税制の是正。不要不急の公共事業。5年連続うなぎのぼりの防衛費の見直しなどで、捻出は可能だと提案しています。

阿部:くらしと並んで、「働き方」も大きなテーマです。残業代ゼロなどというとんでもない制度がつくられようとしていますが、社民党の雇用政策についてお聞かせください。

吉田:過労死は深刻な問題です。社民党は、長時間労働の上限を厳しく規制する法改正に取り組みます。もちろん、残業代ゼロ制度には反対です。そして正規雇用への転換や均等待遇を実現して、人間らしい働き方を目指します。さらに、中小企業を支援し、最低賃金時給1000円以上の実現、都市部では1500円を目標にしています。

阿部:次は「ひと」をテーマにお聞きします。子ども、若者、高齢者の皆様の課題です。政府も力を入れると言っていますが、どのようにお考えでしょうか。

吉田:政府は全世代型の社会保障と言い始めました。聞こえはいいですが、これは社会保障全体の底上げではなく、お金を高齢者から子どもへとシフトする狙いがあります。結局、社会の分断につながり、私たちは反対です。財源のお話をしましたが、子育てや教育の無償化、年金、医療、介護の充実は、可能だと訴えたいと思います。

阿部:私は地域でボランティアの皆さんと一緒に子ども食堂を開いています。子どもへの具体的な支援についてはどのようにお考えですか。

吉田:結婚から妊娠、出産、子育てまで寄り添いながら、切れ目のない支援を行います。そして、子どもの居場所づくり、学習支援、子ども食堂など、地域の多様な支援を促進し、保育園の待機児童対策に全力をあげます。

阿部:3つ目のテーマが「地域」です。いま、日本各地で災害による被害が相次いでいます。党首の地元大分でも、7月と9月に集中豪雨がありました。いまはどのような状況なのでしょうか。

吉田:私はすぐ現場に入りましたが、未だ復旧・復興の途上で、厳しい状況が続いています。東日本大震災を始め、被災者に寄り添った復興とともに、これから起こる地震などの災害に対しても、国民の安全・安心を第一に取り組みます。

阿部:多くの地方で高齢化や過疎化が進行し、自治体から深刻な声が寄せられています。社民党はこうした地方の課題にどのように取り組んでいかれますか。

吉田:はい。選択と集中で中山間地や小規模町村を切り捨てるのではなく、住み慣れた街でいつまでも快適に暮らせるよう、地域の特色を活かした地域再生を進めます。そして、農林水産業や中小企業、生活を支える公共サービスを守ります。

阿部:そして、4つ目の最後のテーマが「いのち」です。多くの皆さんが心配している北朝鮮問題への対応について教えていただけますか。

吉田:はい、もちろん対話による解決。これ以外方法はありません。北朝鮮とアメリカの応酬は、まかり間違えば武力衝突という深刻な事態を招きかねません。力による対決では、悲惨な結末しか生まれません。日本こそ憲法を活かした平和外交を展開し、対話による解決のため、積極的役割を果たすべきだと考えます。

阿部:ところで、原発事故の収束も見通せません。沖縄では辺野古に新基地建設が進んでいます。いのちと密接に係る課題ですが、社民党の考えをお聞かせください。

吉田:はい、原発事故では汚染された故郷を取り戻すことが、どれだけ大変か、十分すぎるほどわかりました。社民党は被災者の切り捨てを許さず、あくまで脱原発社会を目指します。沖縄は何度も基地NOという意思表示を行っています。しかし、政府はまったく聞く耳を持ちません。私たちは辺野古新基地建設には絶対反対であり、政府に断念を求め、戦っていく決意です。

阿部:社民党はこれまでお話をした「くらし」、「ひと」、「地域」、そして「いのち」を大切にする政治を目指します。最後に、改めて党首から決意をお願い致します。

吉田:はい。今年は憲法施行70年。憲法は第2次世界大戦の反省と教訓から生まれました。特に、9条は世界の国々との信頼の証しです。変えることは絶対に許せません。日本はいま、大きな岐路に立っています。流れを変えるのは、この選挙です。ぜひ投票は、社民党の候補者へ。そして比例区は社民党へと、皆さんのご支援を心からお願いします。

社会民主党の政見放送でした。

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ポリタス編集部
ぽりたすへんしゅうぶ

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