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【総選挙2014】投票する前に読んでおきたいインターネットリソースまとめ

  • ポリタス編集部
  • 2014年12月11日

ネット選挙が解禁され、選挙期間中に選挙に関するコンテンツを更新できるようになりました。しかし前回の参院選と比べて準備期間が非常に短かった今回の衆院選。ウェブコンテンツも前回の衆院選と比較すると少し少ない気もします。そこでこの記事ではポリタス編集部で厳選したウェブで読める選挙関連のコンテンツをまとめてみました。

今回の総選挙全体の状況を知る

2014衆院選(朝日新聞デジタル)

今回の総選挙報道に関する特集ページを新聞各社が開設していますが、ここでは今回ポリタスとコラボしている朝日新聞の特設サイトをご紹介します。立候補者情報や公約の概要がまとめられ、朝日新聞の選挙報道についてリンクも張られています。また情勢調査の結果も掲載されており、選挙報道を網羅的に眺めたい方にオススメです。

≪選挙情報≫ NHK 2014 衆院選(NHK)

NHKが提供する選挙情報サイト。なんといってもNHKが放送した各選挙区の情勢分析の動画が見られるのがポイント。自分の選挙区の情勢を簡単に押さえるには最適です。

政治・選挙プラットフォーム【政治山】

選挙情報に関するウェブサイトとして定番となりつつあるのが「政治山」。各選挙区の候補者リストが掲載されており、またコラムや解説記事、イベント情報などがすっきりとまとまっています。また過去の選挙結果を振り返ってみることもできる。

衆議院選挙2014(Yahoo!みんなの政治)

Yahoo! JAPANが提供する選挙情報サイト。Yahoo!ニュースによる膨大な選挙関係のニュースと、各選挙区の候補者の情報がまとまっています。「政党情報・主要テーマに対する各党のスタンス」は各党のスタンスを比較するのに便利。

各党のマニフェストを見る

【総選挙2014】政党の公約を読む(ポリタス)

各政党の公式サイト、マニフェスト、公式ソーシャルメディアアカウント、公式動画サイトのリンクをシンプルにまとめました。

2014衆院選 各党のマニフェスト一覧(ZIP, PDF)(The Huffington Post 日本版)

「公約を読むのに全政党のサイトを全部回るのは面倒くさい! ZIPでくれ!」というインターネットユーザー気質なあなたにはハフポストのこの記事がオススメ。全政党のマニフェストPDFをまとめたZIPファイルを配布しています。

各党公約の要旨【公約比較】(時事ドットコム)

投票前に全政党のマニフェストを一読して投票する候補や政党を決めるのが理想ですが、なかなかそんな時間が取れないという人も多いはず。そんな人も時事ドットコムでは各政党のマニフェストの要旨を公開しているので、少なくとも一読されることをオススメします。

選挙制度について知る

14日投票の衆議院選 どうやって投票したらいいの? 早稲田塾講師・坂東太郎のよくわかる時事用語 (THE PAGE)

選挙制度と実際の投票の流れを元新聞記者で予備校講師の坂東太郎氏が親しみやすい言葉で解説しています。中学校や高校の公民の時間に習ったことだけに、まずはここから復習。

2014年衆院選|漫画でニュースが分かる!スマ町銀座商店街(毎日新聞)

ニュースを漫画やイラストで解説する毎日新聞のコンテンツ「スマ町銀座商店街」。この手のコンテンツは絵がかわいいだけで、肝心の中身が薄いことがよくありますが、新聞社のコンテンツだけあって密度のある内容です。キャラクターの対話形式になっているのもポイント。

投票しても無効になる白票の行方(政治山)

「投票したい候補がいなかったら棄権ではなく白票を投じよう」と呼びかけるサイトが話題となりましたが、では実際に白票はどのように処理されるのかが解説されています。

選挙や政治資金についての紹介(総務省)

選挙を管轄する総務省のサイト。選挙制度や選挙関連の資料へはここからアクセスできます。特に「なるほど!選挙」のコーナーを通読すると、選挙制度についてだいたいのことを把握できます。レファレンス的に使うのがオススメ。

インターネット選挙運動の解禁に関する情報(総務省)

ネット選挙解禁をうけて総務省が作成した解説ページ。総務省が配った資料やチラシをすべて読むことができます。特に読んでおきたいのがネット選挙についてのガイドライン。何がOKで何がNGなのかが小問回答形式で掲載されています。ネット選挙について疑問が出てきたら、まずはここに目を通すといいでしょう。

選挙ナビ - 選挙に役立つ情報サイト

地方選挙に焦点を当てたサイトだが、国政選挙についても十分役立つ内容です。「選挙活動ってどんなことやるの?」「団体の推薦ってどうやって候補者はもらっているの?」といったような選挙についての疑問がまとまっています。立候補者に向けての選挙指南のサイトだが、有権者が読んでも十分面白いコンテンツです。

「ボートマッチ」を行う

ボートマッチとは有権者が政策争点に関する考えを選ぶことで政党の考えとの一致度を測定するサービスのこと。前回の参院選と比較すると数は少なく、今回は下記の4つのボートマッチサービスが立ち上がっています。

毎日新聞ボートマッチ えらぼーと 2014衆院選

日本におけるボートマッチの老舗的存在になったえらぼーと。質問は全15問。今回の衆院選における争点について網羅的に設問を設け、自分の考えと一番合う政党を弾きだしてくれます。またそれぞれの争点についての簡単な解説もあるので、自分が詳しくない争点について学ぶこともできます。まずはこのボートマッチで基本的な方針をつかむのがオススメ。

投票マッチング(日本政治ドットコム)

質問は全20問。「はい」「いいえ」だけではなく、グラデーションを持った5段階の選択肢で回答。「TPPは、農産物の関税を守れなければ脱退すべきである」などと、いくつかの設問は非常に具体的であること、そして回答ページにはそれぞれの選択肢のメリット・デメリットが表示されていることが特徴です。結果表示ページが非常に充実しているので争点を学習できる効果も。結果を見るだけで終わりがちなボートマッチですが、争点についての解説を読み、他の回答者の意見分布を参考にしながら、自分の回答を再考することもできます。

下野新聞ボートマッチ「Smatch(すまっち)」2014衆院選

栃木県の小選挙区に限定したボートマッチサービス。なので結果は政党との一致度ではなく、小選挙区の立候補者との一致度が表示されます。質問は全16問。えらぼーとより外交やエネルギー政策に関する具体的な質問が多く、戦争責任についての質問などがありません。

相性診断 | 衆議院選挙2014(Yahoo!みんなの政治)

質問は全11問。このボートマッチの特徴は「経済」や「くらし」といった分野ごとにボートマッチができるほか、設問を飛ばすこともできる。時間がない人やある特定の分野の問題に絞ってボートマッチを行いたい人におすすめ。

党首・候補者の訴えを聞く

衆議院選挙、各党党首に聞く(テレビ朝日 報道ステーション)

選挙期間前半では各テレビ局で党首討論会が放映されますが、報道ステーション(テレビ朝日)で実施された党首討論会の模様が公式サイトで見られるようになっています。ネット選挙解禁後、さまざまな党首討論が実施され、インターネットで見られるようになりましたが、やはりテレビの党首討論は見ていてちょっとドキドキします。

【全文】各党党首が答えた経済、安全保障政策、ユーザーの疑問…「ネット党首討論」書き起こし(BLOGOS)

国内のインターネット企業が主催して開催されたネット党首討論会。その模様の書き起こしが掲載されています。

【総選挙2014】日本記者クラブ主催「党首討論会」書き起こし (ポリタス

日本記者クラブが主催し、インターネット中継もされた党首討論会の書き起こしがこちら。前半は各党党首が今回の選挙戦で訴えたいキーワードをフリップに書いて主張し、後半は記者クラブに所属する記者たちから浴びせられる厳しい質問に党首たちが答えるという形式です。

【速報・書き起こし】公示日の0時に合わせ、各党代表がネット上で「第一声」(BLOGOS)

選挙戦が始まる公示日になった瞬間に各党がニコニコ生放送で実施したインターネット番組の中で、各党の党首が意気込みを語る「ネット第一声」。その模様の書き起こしがこちら。

衆議院選公示 各党党首が各地で第一声、12日間の選挙戦火ぶた【全文書き起こし】 | (THE PAGE)

「ネット第一声」のあと、今回の選挙戦で街頭演説で各党党首が考えを述べる第一声も今回はネット生中継されました。その書き起こしがこちら。

8bitnews | [市民記者が最新情報を投稿するニュース[報道]サイト]

全国各地に散らばる市民記者たちが各選挙区で行われている街頭演説の模様をカメラでとらえ、その模様を見ることができます。なかなかメディアでは見ることのできない地方での街頭演説を見ることができ、アーカイブとしても貴重です。

各政党が掲げる政策の争点を知る

各政党のマニフェスト比較はさまざまなメディアで行われていますが、インターネットで網羅的に見られるサイトとしては下記の3つがオススメです。

衆議院議員選挙2014「マニフェスト・公約 比較表」(政治山)

【図解・政治】衆院選/各党の公約ポイント(2014年12月)(時事ドットコム)

衆院選、各党の選挙公約を比較(日本経済新聞)

各党の政策を論点別に比較する

マスメディアでは争点にならない個別の政策について、ネットでは独自の政策比較が行われ、公開されています。

2014衆院選 政党アンケート 回答(新経済連盟)

新経済連盟が実施したeビジネス(インターネットおよびインターネットを利活用したサービス)の観点からの政党アンケートの結果が公表されています。楽天の三木谷社長が提唱するインターネットアウトバーン構想(超高速超低料金の通信ネットワークを利用できる環境を整備する構想)や「対面原則・書面交付原則の撤廃」など、独自の質問項目が並んでいます。また電子行政に関する視点では東洋大学教授の山田肇さんが「電子行政を推進しようとしている政党はどこか?」というブログエントリにまとめられており、各党のスタンスを串刺しで比較できます。

【総選挙2014】各党の公約に見る原子力政策(ポリタス)

原子力発電所の再稼働、そして今後のロードマップという観点から各党のマニフェストを比較したのがポリタスのこの記事です。各党が考える「原子力発電所をいつまで使うか」のプランを棒グラフを用いて示しました。

衆院選2014 教育・子育てマニフェスト比較(信州大学 比較教育学研究室)

信州大学教育学部の「比較教育学演習」で実施された各党のマニフェスト比較がまとめられています。「地域と学校、コミュニティスクール」「少人数学級」「道徳教育」「外国語・グローバル化」「特別支援教育」「大学・高等教育」「震災対応・防災」「待機児童対策」「貧困対策・奨学金」「放課後」「ワークライフバランス」「新しい仕組み」「子どもの権利・尊厳」と非常に幅広く分析されています。

衆院選マニフェスト比較2014(障害者分野)(lessorの日記)

2010年の参議院選挙から障害者に関する政策を比較し、ブログに掲載しているlessorさんが今回の総選挙でも比較の記事をアップ。今回のマニフェストの比較にとどまらず、これまでの経緯から各党のマニフェストがどう変わってきているのかの分析もされており、読みごたえがあります。

2014衆議院議員選挙・各党の回答結果(性的マイノリティに関する政策調査プロジェクト(愛媛)

同性愛者や性同一性障害者に関する政策について各政党にアンケートを実施し、その結果を公表しています。性的マイノリティに対する各党のスタンスがにじみ出る結果となっています。

第328回:主要政党の2014年衆院選マニフェスト(政権公約)案比較(知財・情報・表現規制問題関連)無名の一知財政策ウォッチャーの独言)

知財政策について分析を続け、発信し続けている兎園氏のブログ。情報の自由や表現の自由はなかなか選挙の争点になりにくく、なかなかマスメディアのサイトからは情報を得にくいが、このエントリではそのような観点から各党のマニフェストを比較・分析している。表現規制問題やTPPの知的財産分野に興味のある方にオススメ。

科学技術政策に関する公開質問状発送ほか(科学政策ニュースクリップ)

日本および諸外国の科学技術政策に関する情報を提供している病理医の榎木英介氏のブログ。各政党に科学技術政策に関するアンケートを送っており、回答が戻って来次第、その結果がブログ上で公表されます。科学技術政策という観点から研究開発費や特定秘密保護法、若手研究者対策、そして今年話題となった研究不正の問題などに関するスタンスを各党に問うており、若手研究者及びアカデミア志望の学生は必見でしょう。

「ワカモノマニフェスト2014」および主要政党マニフェスト評価を掲載いたしました(ワカモノマニフェスト)

「世代間格差の是正と持続可能な社会システムへの転換を」と題し、若者目線による世代間格差の克服を目指す「ワカモノ・マニフェスト策定委員会」による、各党の政策の「ワカモノ度」を指数で評価したマニフェスト比較。

個々の候補者・議員の情報を知る

朝日・東大谷口研究室共同調査 - 2014衆院選(朝日新聞デジタル)

政党や候補者に政策・政治スタンスをアンケートし、その結果を選挙区ごとに見ることができます。政党へのアンケートではなく、各候補者へのアンケート結果であることがポイントです。また選挙区にかぎらず、任意の候補者を組み合わせて結果を表示することも可能です。

46期衆議院議員一覧(国会議員白書)

今回の総選挙候補者の衆議院本会議及び各委員会での全ての発言、そして提出した質問主意書をまとめたサイト。ほとんどの情報は国会のアーカイブにリンクされているので、その議員がどんな発言を国会でしたのか調査できる。選挙時だけなく、政治家のスタンスを考える上で常に参照したい重要なデータベース。

最高裁判所裁判官国民審査についての情報を調べる

【総選挙2014】総選挙と同時に行われる最高裁判所裁判官国民審査とは(ポリタス)

今回の選挙では衆議院議員の選挙と同時に、最高裁判所の裁判官に対する国民審査が行われます。前回の国民審査のあとに新たに就任、また前回の審査から10年経った最高裁裁判官に対して、国民が審査をする機会です。この記事では今回審査の対象となる5名について、主な担当裁判の判決文やニュースとともに紹介しています。

最高裁国民審査 沖縄密約、高江を判断 2氏、県関連で判決(琉球新報)

今回の国民審査の対象となる裁判官について、沖縄にまつわる裁判という観点から分析した記事が琉球新報に掲載されています。

データを用いた選挙結果予測を見る

ビッグデータが導き出した第47回衆院選の議席数予測 - ビッグデータレポート(ヤフー株式会社)

先の参院選で92%の的中率を弾き出したヤフーによる議席数予測。ヤフー検索でユーザーが入力した検索キーワードを「相関モデル」と「投影モデル」という2つの推計モデルで分析し、その結果を公表している。選挙戦後半に最新データを用いた最終予測も発表されるとのこと。

ZERO×選挙2014(日本テレビ)

全国と地域に分け、現在ツイッターでトレンドとなっているキーワードを表示し、また選挙関連キーワードのツイート数推移を比較することができます。

総選挙に関する国民の意識を見る

投稿マップ #投票する?-2014衆院選(朝日新聞デジタル)

今回の選挙で投票するか、そして今回の選挙の争点がアベノミクスかどうかをユーザーに問い、その結果をマトリクスで表示しています。

2014 衆院選:イメージ政治の時代――毎日新聞×立命館大「インターネットと政治」(毎日新聞)

ツイッター上での発言や世論調査の結果を用いた分析を実施。「公示日に「衆院」「選挙」を含むツイートをした人は3.4%で、「寒い」の10.2%に遠く及ばなかった」「『アベノミクス』が自民党候補者のツイッター上の発信(ツイート)ではあまりつぶやかれていない」などの定量的な分析を西田亮介さんが読み解いています。また候補者のツイートを分析していることも特徴です。

世論調査やネットのアンケート調査をどう読む? 菅原琢准教授に聞く(前編)【読解:参院選2013】(The Huffington Post 日本版)

選挙の「争点」と有権者の関心はなぜズレる? 菅原琢准教授に聞く(後編)【読解:参院選2013】(The Huffington Post 日本版)

また世論調査やネットのアンケート調査を読む上ではハフポスト日本版に掲載された論考も併せて読んでおきたいところ。先の参院選に向けての記事ですが、今回の総選挙でもその内容は古びていません。前編ではこのような調査結果の読み解き方や、調査結果を読む際の注意点について、後編ではこのような調査結果と実際の有権者の関心とのズレについて、政治学者で東京大学先端科学技術研究センターの菅原琢准教授が解説しています。

著者プロフィール

ポリタス編集部
ぽりたすへんしゅうぶ

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