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【参院選2019】日本維新の会 政見放送 書き起こし

  • ポリタス編集部
  • 2019年7月16日

2019年7月11日にNHKで放送された日本維新の会の参議院比例代表選出議員選挙の政見放送の書き起こしです。


日本維新の会の政見放送です。お話は、代表・松井一郎さんと、参議院議員・高木かおりさんです。

高木:本日は、松井一郎代表に日本維新の会の政策を語っていただきたいと思います。私は参議院議員の高木かおりです。どうぞよろしくお願いいたします。

松井:日本維新の会代表の松井です。よろしくお願いします。

高木:早速ですが代表、今政府は景気が好調と言っていますけども、生活者としては実感がないように思うんですけれども。消費税をこの秋、増税しようとしていますよね。

松井:まず、景気は少しずつ回復してきてますが、まだまだ本格的な回復基調までは行っていないというのが我々の認識であります。僕は地方自治体の首長、市長という仕事をしていますが、より生活者の皆さん、住民の皆さんの近いところで仕事をしている中で、少しずつ景気は良くなってきているという数字は出てきてますが、生活をされている全ての人達が豊かになったというところまでは、まだまだ程遠い。

そういう中で、この10月、消費税を上げるということになると、せっかく良くなってきた景気動向も、これも冷水を浴びせることになり、またデフレに戻ると思います。今2%の消費税を上げなくても、2%分の税収、これは十分改革で確保ができると、こう思っておりますし、大阪においては、我々が、大阪府知事も今吉村さんが旗を振って改革を進めていますし、僕も今大阪市で進めてますが、増税なく、教育環境を拡充をしたり、それから社会保障を充実させたり、増税なくても十分やれるということを実行してきてますから、今回、この選挙において我々が一番訴えたいのは、増税の前にやはり改革をやることが必要だということであります。

高木:ありがとうございます。ただ、なかなかこの改革ができていないということで、いまの政治が根本的に改革できないのは、一体どうしてなんでしょうか。

松井:これはね、まず改革をしようとすると、まず自分の身分やポジションにこだわってたんでは改革はできません。政治が役所を動かしていく、そして役所がさまざまな予算を執行していくわけです。であればね、まずは役所の皆さんに意識改革をして頂く為には、まず政治家がみずからの身分、こういうものにあまりにもこだわりすぎる、優遇、厚遇されているという状況では、役所の意識は変わりません。我々が大阪でやっていたというのは、まさに役所を変えるために、まず政治家が自らの身分を見直していく。優遇、厚遇されすぎないようやっていくということなんです。

だから国の場合では、今回、参議院の選挙がおこなわれますけど、人口減少社会。人口が減るということがわかっているにもかかわらず、参議院議員の数を6人も増やしました。これは、参議院議員1人あたりだいたい年間1億円ぐらい経費がかかるわけです。それだけじゃありません、国会議員の宿舎、これ東京の一番良い所にある宿舎の家賃。今でも、市場価格から見れば10分の1程度の家賃しか、国会議員みんな払ってないのに、さらにこれも引き下げる。国会議員の数は増やす、それから増税の時の約束の国会議員の報酬のカット、これもやらない。それから、国会議員の皆さんだけに特権として与えられている文書通信交通滞在費という国会議員の経費、これも、我々は領収証をインターネット公開してますが、我々以外の政党の皆さん、領収書の公開もしておりません。日本の中で経費を使うときに、領収書公開なしで経費を使っているというのは、もう国会議員だけです。一般の人たち、民間で働いている人たち、会社の経費を使うにもね、領収書がなければ、これは税務署は認めません。

税務署の所管をしてるのが財務省じゃないですか。その財務省を動かしてるのが、国会議員。その国会議員が、みずから自分たちお手盛りの、領収書なし、月100万の経緯をポケットに入れて、改革なんていうもの、役所の改革できるわけがないんです。これをね、ぜひ全国の皆さんに知っていただいて。増税の前に、一部の優遇、厚遇されすぎている、そういう霞ヶ関永田町のこの非常識を打ち破っていきたいと、こう思っております。

高木:今、まさに松井代表から維新スピリットについて語っていただきましたけれども、ここからはですね、今度の参院選におきまして、公約についてちょっと語っていただきたいなと思うんですが。まず、いま話題になっています年金制度、これの改革についてはどのようにお考えでしょうか。

松井:年金制度についてはね、本当にもう真っ正面からその問題を受け止めて、根本から見直していく必要があります。というのも、年金制度が始まった頃っていうのは、もう高齢化率っていうのは一桁でした。そして、当時は日本の平均寿命は60代だったんです。例えば1970年、これは大阪で万博が行われた頃、今から49年前の話です。当時の平均寿命は70歳、そして高齢化率は7%の時代です。今2019年、これは平均寿命が女性が87歳、男性が84歳。高齢化率は3割弱です。そういう時代になった時に、そもそも年金制度そのものが、賦課方式で、これが成り立つかどうか。これは成り立たせようとするならば、現役世代の年金の徴収額を引き上げるか、年金を頂いてる、受け取ってる側の支給額を下げるか、それしか方法はありません。お金は天から降ってくるわけではないんですから。

だから、これから日本は寿命が100歳、いよいよ平均寿命が100歳という時代を迎えようとしています。そういう時代に、持続可能な年金制度、これをつくっていくためには、今までの賦課方式を改めて、一人一人が積み立てていく、積立方式というものに切り替えていく。これを一度、議論していく必要があると、こう思っております。今、年金を受け取っておられる方々、その方々は、この年金の今の支給は、これは約束ですから守っていきます、守っていく。ただ、守っていくためには、このある程度の税の投入も必要になっていく。そこを、どこかでですね、一度、根本から持続可能な年金制度というものを作り上げていかなければならない。そのために、我々は、積立方式というものをぜひ提案をし、国会で議論をしたいと、こう思っています。

高木:なるほど。いってみれば、現実的な年金改革制度をおこなっていくということですね。

松井:そうですね。

高木:はい。わかりました。続きましては教育の無償化、これは幼児教育の無償化は国のほうでも進みだしましたけれども、大阪でも改革はすでに進んでいますよね。

松井:はい。教育の無償化っていうのは、まさに日本の未来を支えてくれる子どもたち、その子どもたちに、家庭環境の差、家庭の格差で、子どもたちの教育環境格差にならない。我々は、やはりスタートラインは、厳しい家庭の子どもたちであっても、裕福な家庭の子どもたちであっても、スタートラインはやっぱり揃えていこうと。同じスタートラインに立てるようにしていきたいという、そういう考えのもと、教育無償化というのを大阪では実行してきました。それとこの教育無償化はもう一つ、経済政策でもあります。要は、教育、子どもたちの子育て世帯っていうのは、まだまだ、やはりそれほど会社に勤めていても、所得が、給料が高い世代ではないわけです。その皆さん方に、可処分所得を増やしていく。要は、今まで教育費にかけてた部分を、その教育経費を、無償化にすることによって、余裕を、家庭にもっていただく。

その余力があることによって、可処分所得が増えることによって、家族でたまには食事に行ったり、また、子供たちにいろんな必要なものを買ってあげたり、そういうことの消費につながっていきます。だから、教育無償化っていうのは日本の未来を支える子どもたち、この子どもたちの家庭環境の差で、子どもたちの教育環境、学力格差につながらないように、そのスタートラインを並べること、そして、この教育無償化によって消費を拡大をしていく経済政策。この2つの考え方があります。

高木:なるほど。まあ言ってみれば、この教育の無償化によって経済効果も期待ができる。

松井:そうです。事実、大阪ではやはり、そういう教育無償化制度、これは僕が知事になったのが7年4カ月前ですけど、その以前の知事の時代から、私立高校については、教育無償化を実施してきておりますから、そういう世代のみなさんからは、家庭に余裕ができたと。その分、何らかものを購入することができた。外食を、家族で外食することもできたと。そういうことで、非常に家族の絆というかね、そういうものも強まったという、そういうお声も頂いておりますから。まあ教育無償化っていうのは、様々な効果が出るということです。

高木:なるほど。それ以外にも、待機児童の解消にもつながっているかと思います。また、女性の本当に働きやすい環境。こういったことも、大阪はしっかりと、大阪発信で全国に広げていっているような状況だと思うんですけれども、ちょっとこの後ですね、成長戦略にも少し触れていただきたいんですけれども、どうでしょうか。

松井:いやもちろん、成長戦略も、これはもう非常に重要な、これからの日本をどうしていくかっていうのは、非常に重要なポイントだと思います。我々が考える成長戦略というのは、まずは日本の中で新しいイノベーションを起こしていこうと。新しい産業を作り上げるということです。それに一番必要なのは、規制の緩和です。これは、アベノミクスで3本の矢があると言われています。ひとつは金融緩和。もう一つが財政出動。ここまではね、いろいろ効果出てる。ただね、まだ日本の経済のパイが、新しい産業が広がらないのは、規制緩和、この部分が非常に弱いと思っています。だから、これから日本の国においても、この規制緩和というものををどんどんスタートさせて、新しい産業をつくっていきたいと、こういう成長戦略を掲げていきたいと思っております。

高木:はい、わかりました。それではですね、やはり今までのお話をお聞きしていて、やはり根本からこのいろいろな税制改革ですとか、さまざまな改革をしていかなければならないと思うんですが、やはり今の時代に合った新しい政治を作っていかなければならないと思いますけれども、そのための改革について、少しいただけますでしょうか。

松井:改革をやろうと、口で言うのは簡単です。これを、でも実行するには、政治家の覚悟というものが必要です。我々は、大阪ではこれはもう実現してきてますが、まず我々が一番最初に取り組んできたのは、政治家の覚悟というものを、公務員の皆さん、役所の人たちに見てもらうことですよ。さまざまな規制緩和、これも必要。でも、規制に守られてる側の人たちもいるわけでね。でも、今の時代に合った形の社会をつくるためには、もう古い規制は、これは緩和していかなければならない。そのためにはまず政治家が自らの身分、優遇、厚遇されすぎてたのでは、これは説得力がありません。もう今の日本の国は、さまざまなテクノロジーも進化いたしましたから、政治家の数も、これはカットできる。定数を削減できる、もう十分そういう時代です。

だから、大阪においては、例えば大阪府議会においては、定数2割カットしています。ただ2割カットしますが、そのことによって住民から、大阪の人たちが、役所に声が聞こ届きにくくなったとか、僕が知事時代、一切そういう苦情はありませんでした。だから、要は税金で給料をいただくのは、これは政治家もそうです、まずは政治家が自らの身分、優遇、厚遇されすぎないかたち、今の時代に合った議員の定数や報酬、こういうかたちを、メスを入れてつくっていく、このことが一番役所のかたちを変える、そして既得権益を打破する、まず第一歩だと、こう思います。

高木:松井代表、ありがとうございました。このように、日本維新の会は今の政治が目を背けている問題点に真っ向から問題定義をして、そして具体的な解決策を提案し続けていく。そういった政党であると思います。ぶれることのない維新スピリッツで、まずは政治家自ら、身を切る改革をして生み出された財源でしっかりと投資をしていく。そういった政治をですね、私たちは日本全体に広げていきたいというふうに思っています。どうぞ皆様、多大なるご支持、ご支援を、我が日本維新の会へといただけますように、よろしくお願いを申し上げます。

松井:よろしくお願いします。

日本維新の会の政見放送でした。

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ポリタス編集部
ぽりたすへんしゅうぶ

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