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【衆院選2017】立憲民主党 政見放送 書き起こし

  • ポリタス編集部
  • 2017年10月17日

10月13日にNHK総合で放送された立憲民主党の衆議院比例代表選出議員選挙政見放送の書き起こしです。


立憲民主党の政見放送です。お話は、立憲民主党代表・枝野幸男さんと、立憲民主党幹事長の福山哲郎さんです。

枝野:立憲民主党代表の枝野幸男です。

福山:幹事長の福山哲郎です。今日はまだ結党して間もない枝野さんに来ていただきました。枝野さん、まずこの党の結党の想いをぜひお聞かせください。

枝野:私はいま、日本は大変な危機のなかにあると思っています。立憲主義が破壊され、国民が分断されています。弱い立場にある人々の声が排斥され、社会の多様性が脅かされています。こうした政治の流れをなんとか変えていくために、立憲民主党を結成しました。いままでのトップダウンの政治の流れを、一人ひとりの暮らしのなか、地域のなか、現場のなかから生まれてくる、国民のリアルな声に根ざしたボトムアップ型の政治へと変えていきたい、そんな想いです。

福山:私はその枝野さんの想いに強く共鳴し、馳せ参じました。立憲民主党は国民との約束という5つの大きな約束を掲げています。1つ目は枝野さん、なんでしょうか。

枝野:何といっても1つ目は「国民の生活」です。国民生活を暮らしの現場から立て直す。そのことが何よりも大事だと思っています。

福山:具体的にはどういったことでしょうか。

枝野:日本経済が低迷しているのは、アベノミクスが格差を拡大し、国民の所得を削って分厚いと言われていた中間層を激減させてきたからです。活力ある経済を作るためには、やはり国民の足元に目を当てる必要があります。保育、教育、そして医療、介護などの分野の賃金を底上げする。女性に対する雇用や賃金の差別をなくす。あるいは、最低賃金の引き上げ、長時間労働の規制、しっかりやっていく。これらのことによって、国民の皆さんの可処分所得を増やし、消費へと繋げていきます。暮らしの現場から経済を再生する。これが私たちの考え方です。

福山:では、2019年10月に引き上げられる予定の消費税についてはどうお考えでしょうか。

枝野:将来の負担をお願いすることから逃げてはいけない、そう思っています。ただ、いまの経済状況、そして一方では法人税が引き下げられている。こんななかで、国民の皆さんに一方的な負担をお願いすることはできません。

福山:2つ目に進みます。枝野さんと私は官房長官と副長官時代、あの東日本大震災に直面し、原発事故の対応に当たりました。被災地の皆様には本当にご苦労をおかけしたと思っています。今回、枝野さんは原発政策について、これまで以上に踏み込まれたと思います。「原発ゼロ」についてはどうお考えでしょうか。

枝野:1日も速く原発ゼロを実現したい。これは私の強い想いであり、責任です。いまや原発ゼロはスローガンとして語る次元をとっくに過ぎていると思います。そのための技術革新や、再生可能エネルギーの普及も進んでいます。原発立地自治体の雇用問題や使用済み核燃料の問題など、どういうプロセスで、どういう時期に実現できるのか、リアルな工程表とともに1日も早い原発ゼロを実現します。

福山:3つ目は「社会の多様性を守る」という約束です。枝野さんは長年、選択的夫婦別姓、民法改正の提案者でいらっしゃいます。その想いも含めてお願いします。

枝野:国会議員になってから24年間、選択的夫婦別姓、この問題に取り組み、何度も提案者になってきましたが、未だ実現できていません。他にもいまの日本には、ヘイトスピーチの問題、障害を抱えた方々への差別、LGBTの方々への差別、ジェンダー格差、本当にさまざまな点で多様性が脅かされています。これは正義の問題であると同時に、社会の活力の問題だと思っています。日本は既に成熟社会。画一的で大量生産型の社会モデルから、個性や独創性を活かした社会モデルへと移行していかなければなりません。正義の観点からも、日本の活力という観点からも、さまざまな差別を禁止し、多様性を守っていく。こうした姿勢が重要だ、私たちはそう考えています。

福山:今年は森友・加計学園の問題、防衛省の日報問題など、さまざまな情報隠蔽や記録の廃棄、明るみに出ました。4つ目の「情報公開」についてもお願いします。

枝野:情報公開は、民主主義の基本です。国民の知る権利をしっかりと守りたい。そして、森友・加計学園の問題も、これは税金の使われ方の問題なんですね。私たちは、森友・加計学園の問題に怒りや不満をもつ国民の皆さんにとっての、しっかりとした受け皿になるつもりです。

福山:5つ目は、私たちの政党の名前に由来する「立憲主義」についてです。枝野さん、立憲主義というのはどういう言葉でしょうか。

枝野:憲法というルールに基づいて権力を使う。これを立憲主義と呼ぶんですね。近代社会、近代憲法の大原則なんですが、これが脅かされているということに、私は強い危機感をもっています。

福山:2年前、国会前に10万人以上の国民の皆さんがお集まりになりました。あの安保法制についてはどうですか。

枝野:安保法制は明確に憲法違反です。日本は長年、海外では戦争をしない、集団的自衛権は認めないと、こういう解釈をしてきました。安保法制はそれを、世論の反対を押し切って、勝手に、しかも合理的な根拠なく変えてしまったんですね。これは安全保障と平和の問題としても深刻ですが、立憲主義の破壊そのものです。9条3項に自衛隊を明記する、と安倍総理は提案をしていますが、違憲の安保法制を追認することになり、こんな憲法改正は到底容認できるものではありません。

福山:とはいっても、一方で北朝鮮問題もあって、日本の安全保障は大丈夫か、という声もあります。

枝野:日本の領土や領海を守る。これはこれまでも認められてきた個別的自衛権の問題。個別的自衛権で十分に対応ができるんです。領域警備法を制定したり、憲法の枠内で周辺事態法を強化したり、これによって日本の安全をしっかりと守っていきます。

福山:憲法改正については、この選挙の大きな争点です。いかがですか。

枝野:基本的人権の尊重、あるいは民主主義、そして専守防衛。こうした原則を深化させる、より深めていくために議論をすることは、私は賛成です。たとえば、総理大臣の解散権の制約、知る権利など、こうした憲法の論議は、堂々と進めていきたいと考えています。

福山:では結びに枝野さん、国民の皆さんにこの選挙に臨むメッセージをお願いします。

枝野:政治は政治家のためでも、政党のためでもなく、国民のためにあるものです。いまの政治に、怒りや危機感をもつ多くの国民の声に応え、政治の流れを転換させたい。この国に暮らす多様な一人ひとりとの対話を通じて、誰もが自分らしく生きられる社会を作りたい。その決意をもって、私たちは立憲民主党を立ち上げました。国民の皆さんの日々の暮らし、現場のリアルな声に根ざしたボトムアップの政治を実現する。それが私たちの描く日本の未来です。右でも左でもなく、前へ。真っ当な政治を取り戻す。私たちには、あなたの力が必要です。

立憲民主党の政見放送でした。

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ポリタス編集部
ぽりたすへんしゅうぶ

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